献立作成のポイント(こだわり)
老人施設
高齢と共に体に様々な変化が生じ、食事をうまく摂れなくなってしまう事があります。高齢者の特徴を知り、栄養バランスが摂れ、満足して頂ける献立作りを目指しています。
味覚の衰え
「塩味」の味覚が低下するため、濃い味付けを好むようになります。血圧が上がる事で様々な病気を併発する恐れがあるので、減塩は大切な事です。
しかしすべて味付けを薄くしてしまうと食欲が減ってしまう=体力が低下してしまうので、だしや酢をうまく利用して減塩に努めます。
噛む力の衰え
柔らかい物を選んで食べていると、偏食、栄養バランスの偏り、食物繊維不足による便秘の原因になります。特に刻み食やミキサー食は元の料理が分からなく食欲が湧かない事も多々あります。
なるべく元の料理に似せて形を作るムース食や、柔らかく煮た軟菜食にする事で目でも味わって頂く事が出来ます。
高齢者の好みや食習慣は簡単に変える事は出来ません。出来る限り好みにお答えし、少しでも美味しく召し上がって頂ける献立作りに努めています。
また、旬の食材や行事ごとにめりはりをつけ目で見て楽しんでい頂ける献立作りをしています。
保育園
乳児期から幼児期は、身体・嗜好・食習慣の基礎を作る大切な時期です。
乳児期
乳汁栄養から固形食に移行する時期。子どもの成長に合わせて食材の種類や量を多くし、献立や調理の形態を変化させていく事が大切です。
幼児期
睡眠、食事、遊びといった活動にメリハリが出てくるので好奇心が旺盛。食への関心が持てるようになるので、食べる意欲を大切にして、食の体験(食育)を広げていきます。
幼児期は成長発達が旺盛なので各栄養素の必要性も高く、バランスの取れた質の良い食事が大切です。骨格、歯の成長に必要なカルシウムやたんぱく質、カルシウムの吸収を助けるビタミンD(鮭、しらすなど)を十分に摂取できるような献立に努めています。
色々な食べ物に親しみ、素材の美味しさを大切にして発達に合わせた調理法にしたり、硬い物、柔らかいものなどを与えて噛む力を育てます。
そして、行事食や郷土料理を取り入れる事は食文化に触れる事になり、さらに食への関心が広がる工夫をしています。